大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)2354 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大黒正恭、同葛西千代治の上告趣意第一点について。

所論は本件犯行の実際上の主体は社長たるAであるところ、右Aは何等刑責を問

はれることなく不起訴になり、又第一審相被告人Bは犯行の期間中被告人と共に常

務取締役として、更にAが社長辞任後はその後任として在任しおりたるものである

に拘はらず、被告人より軽るき罰金刑に処せられたるところ原審は被告人に対し、

懲役と罰金の併科刑を以て処断したのは過重であり、憲法一四条に反するものであ

ると主張するのである。しかし公訴の提起不提起は一に検察官の専権に属するとこ

ろであり、又犯情の同様な被告人相互の間において科刑に差異があつても、憲法一

四条に違反するものでないことは、既に当裁判所の判例とするところであるから、

論旨は理由がない(昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日大法廷判決、昭和

二六年(れ)第五四四号同年九月一四日第二小法廷判決参照)。

同第二点について。

所論は憲法二五条違反を主張するのであるが、その実質は犯行の情状を叙述し、

独自の見解に立つて本件の違法性を否定せんとするものであつて、上告適法の理由

とならない。

同第三点について。

所論は量刑不当の主張であつて採用の限りでない。

また記録を精査するも、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴施行法三条の二刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年二月二二日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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